毎日新聞に載りました。(腰痛に関して)

お知らせ

2021/11/16

10月29日の毎日新聞に載りました。内容はペインクリニックについての紹介だったのですが、主に腰痛に関してお話させて頂きました。

腰痛・・・発生の原因部位による分類。椎間板由来、神経根由来、椎間関節由来、仙腸関節由来、椎骨由来、筋肉由来一言で腰痛と言っても原因は様々です。発生部位で分類してもこのように多岐にわたります。腰の骨、腰椎は椎体(椎骨)と呼ばれ5個存在します。その間に軟骨(椎間板)が存在しており、この軟骨が変形する事により前屈したり後屈したりする事が可能になります。また腰椎の中には脊髄(神経)が脳から尾骨に向かって走行しており、その脊髄から神経が出てきます。この神経の根本の部位を神経根と呼びます。腰椎自体は椎間板(軟骨)のみで上下の椎体が接しているのではなく、背中側に存在する左右の椎間関節という部位でも関節を形成して接合しています。つまり3つの箇所で上下の骨が連なっている事になります。腰の5個の骨は一番下の部位では骨盤に接しており、骨盤には仙腸関節という左右の関節が存在します。この全ての箇所と、それを取り巻く軟部組織(筋肉、脂肪等)どこで障害をきたしても腰痛と知覚してしまいます。つまり腰が痛いと訴えている場合には、どこの箇所で障害が起きているのかを推察して、その原因に対して治療方法を選択する必要が出てくるのです。
 昨今ではMRIやCT等の診断技術が進歩してきたため、患者の症状と診察所見等から原因をある程度推察する事が可能となってきております。
症状・・・・椎間板由来の腰痛では前屈位に出現する腰痛。長時間の座位などで悪化を招きます。神経根由来の腰痛では障害を受けた神経の走行に従い腰痛や下肢痛、しびれや脱力等が出現します。神経根性腰痛をきたす代表疾患は腰椎椎間板ヘルニアと腰部脊柱管狭窄症です。椎間関節由来の腰痛では背屈位で腰痛が出現、増悪を認めます。また仙腸関節由来の腰痛では殿部に痛みが出現します。
治療・・・・ペインクリニックでは腰痛に対して様々な神経ブロックを提供しております。先ほど述べた各箇所に対する神経ブロックが可能であり超音波ガイド下に施行する場合とレントゲン透視下で施行する場合があります。また最近当院で取り組んでいるものには硬膜外癒着剥離術があります。腰痛の中に神経根部が癒着して腰下肢痛をきたす場合があります。この場合には金属ガイドカテーテル(Raczカテーテル)を用いて神経周囲の癒着剥離を行います。また癒着剥離を行った後には再癒着しないようにリハビリが必要となるため整形外科とタイアップして取り組んでおります。硬膜外癒着剥離術の適応となる疾患は腰椎々間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症、脊椎手術後症候群のうち神経根部の癒着が疑われる症例で検査により癒着が確認された場合となります。この他、椎間板由来の腰痛に対しては椎間板内治療を提供、椎間関節由来の腰痛に対しては数か月間の鎮痛効果が期待できる高周波熱凝固療法を提供しております。
まとめ・・・腰痛に関してはここ数年で提供できる治療方法が増えてきております。それに伴い整形外科での精査の必要性、痛みの原因箇所の推察、治療後のリハビリも必要性が高まってきていると考えております。当院では整形外科との連携を強く考慮して常に患者を多角的に診察する事を心掛けています。
 

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