単純性股関節炎

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2015/07/05

◇単純性股関節炎とは、2~10歳 (5歳前後が多い) の小児において、何らかの原因で股関節に炎症が生じ、関節液が過度にたまる病気です。股関節をおおっている関節包が強く緊張するため、股関節の動きが悪くなり、動くと痛みを感じます。

◇原因… 激しい運動、ウイルス感染、アレルギー等が推測されていますが、はっきりとは分かっていません。

◇症状… 股関節の運動痛。お子さんは、「膝が痛い」と表現することがあります。

◇診断… 股の開きの制限。レントゲンでは骨に異常を認めません。関節包の腫れが確認できることがあります。発熱はありません。

◇治療… できるだけ、立つこと・歩くことを制限します。また、食事や入浴以外はあまり座らないようにして、布団・ベッド・カーペットの上でゴロゴロするようにします。
安静がしっかり守れるほど早く治りますが、数日から2週間前後は必要です。
自宅での安静が難しく、なかなか治らない場合、入院して足の牽引をすることがあります。

★ペルテス病との区別
ペルテス病: 大腿骨頭の骨端部に血行障害を起こし、骨壊死を起こす病気です。
…症状と発症年齢が似ているので、ペルテス病と区別するためにレントゲンが必要です。ただし、ペルテス病の初期は、レントゲンで分からないことがあるので、単純性股関節炎と思って様子をみていても、治りが悪ければ、MRI検査で確認することが必要です。
…診断が少し遅れることは問題ありませんが、長く放置されると大腿骨頭の変形が強くなることがあります。

★化膿性股関節炎: 股関節に細菌感染が起きて、関節包内に膿がたまる病気です。
…通常、38℃以上の発熱を伴い、じっとしていも痛みを感じるなど、単純性股関節炎と比べて症状が強いです。疑いがあるときは精密検査を行い、診断がついたら、できるだけ早い処置が必要です。

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